窒息・誤嚥事故防止のためのお知らせ

新年に入り、1月はお餅を喉に詰まらせる事例が増加する時期です。先日も市内で窒息による搬送事例が発生しております。今一度食べ物や飲み物を飲み込む力(嚥下機能)が低下している方やご家族に窒息や誤嚥とは何かを知っていただきたいと思います

窒息について

  • 窒息とは…食べ物などが気道に詰まり呼吸ができなくなる状態
  • 窒息の原因…飲み込む力の低下、餅など詰まりやすいものを食べている
  • 窒息の症状…最初はせき込む。完全に詰まった状態だと声が出なくなる。のどの辺りをかきむしる動作やのどをつかむ仕草(チョークサイン)をすることが多い。いびきのような音を出し、徐々に呼吸が弱くなる。顔が真っ青になり、けいれんを起こしたり意識が消失することもある。
  • 対処…周りの人に知らせる。救急車を呼ぶ。応急処置(背部叩打法、ハイムリック法)を行う。

誤嚥について

  • 誤嚥とは…食べ物が誤って気管に入ってしまう状態
  • 誤嚥の原因…高齢化や脳梗塞などの病気の影響による嚥下反射の低下、飲み込む力の低下
  • 誤嚥の症状…むせる、せき込むなど。まれにむせない人もおり、肺炎を引き起こす
  • 対処…食事を中断し、前かがみの姿勢になってもらい咳を促す。背中をゆっくりさする。

窒息・誤嚥を起こさないために

  • 口の中の安全確認…食べる前に口の中を観察 →汚れている場合はブラシなどできれいにする
             義歯(入れ歯や差し歯)が合っているか →合っていない場合は外して食べやすい食形態にする
  • 飲み込む力の維持、向上…自主運動の例①深呼吸②首の運動③肩の運動④ほおの運動⑤口元の運動⑥舌の運動
  • 食物の理解…現在食べている物の形状やとろみの具合が合っているか 
    →食べにくい食材の例(液体、パサパサするもの、ベトつきが強いもの、刻むとバラバラになるもの、硬いもの、細かい粒状のもの、繊維質のもの)
    →やわらかいごはんの硬さの目安(歯茎でつぶせる程度)
    →硬いものや大きいものは刻んでとろみ剤でとろみをつける(とろみのつけすぎに注意)
  • 食事の環境…食べにくい姿勢で食べていないか →30度あごを引いた姿勢(あごと胸の間が指3本分程度あく距離)が安全
          一口量が多すぎないか →スプーン一杯程度が目安